次の世代が誇りと情熱を持って
挑戦できる企業グループをめざして

次の世代が誇りと情熱を持って
挑戦できる企業グループをめざして

レンゴーグループは、従来から環境負荷の少ない生産体制の構築に努めており、主力製品である段ボールをはじめとして、石油化学由来の包装製品についても資源循環の実現と環境負荷に配慮した製品の開発を通じて、地球環境問題や社会的課題の解決を強く意識した事業を展開しております。

2025年度からは、中期ビジョン「Vision120」を新たな道標として掲げ、価値創出基盤の強化に取り組んでいます。これは、将来にわたり持続的に成長できる企業であり続けるための基盤構築をめざす上でのビジョンです。

それとともに、私はグループ内に向けて「THINK 2050(2050年を考えよう)」という言葉を繰り返し伝えています。その意図は、現在の20代、30代の従業員が数十年後も誇りを持って働き続けられる会社でありたいということです。そして、2050年にも新たな仲間が加わり続けるような、活力ある企業文化を築いていきたいと考えています。

そこで、「Vision120」の策定では、特定の部門だけでなく、できるだけ多くの従業員の声を反映させることを重視しました。私自身も工場や現場を訪ね、直接対話を重ねてきました。その集大成としての、サステナビリティ経営を推進していく中期ビジョンとなっています。

サステナビリティ経営における環境面については、当社は環境投資を積極的に実行してきました。2027年には製紙工場での石炭使用を完全に廃止する予定であり、一定の区切りが見えています。一方で、今後は製品開発の段階から環境配慮を重視しています。板紙分野ではリサイクル率98%以上という高水準を維持しているものの、フィルム分野ではこれからが正念場です。そのため、ケミカルリサイクルなどの技術も含め、循環型モデルの確立に向けて社内委員会を立ち上げ、私自身も議論に参加しながら、仕組みづくりを進めているところです。

また、「Vision120」の土台となる価値観では、「人本主義(人を大切にする経営)」を据えました。これはグループ経営の根幹をなすものであり、従業員が生き生きと働くことで成果が生まれ、グループ全体としての成長につながるという信念に基づいています。申すまでもなく、人的資本経営という観点から、労働環境や働きがいの向上、ダイバーシティの推進は引き続き重要な課題であり、当社として取組みを促進していきます。

そして、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化も欠かせません。近年、企業に対する社会の視線は一層厳しくなっており、「コンプライ・オア・エクスプレイン(遵守か説明か)」の原則を、名実ともに企業活動へ反映すべきだと強く感じています。したがって、形式的な対応にとどまらず、ガバナンス体制の実質的な強化に向けて誠実に取り組んでいきます。

今後、レンゴーグループは「包装で未来を創る」というスローガンのもと、これからも多様なステークホルダーの皆さまとともに、サステナビリティ経営を実践してまいります。

代表取締役社長兼COO
川本 洋祐