生物多様性

地球上では多種多様な生き物と自然環境がバランスを保ちながら共存しており、私たちの暮らしや事業活動は豊かな生物多様性の恵みに支えられています。森林資源である木材を利用した事業を営むにあたり、当社グループは、持続可能な事業活動および地域の自然環境との調和のため、生物多様性の保全と持続可能な利用に努めています。

自社の事業活動と生物多様性との関係性を評価

当社グループでは自社の事業活動が、自然とどのように関わりどのような影響を及ぼしているのかを明らかにする取組みを進めています。現在は、主要原料を対象に自社を含むサプライチェーン全体についてTNFDのLEAPアプローチを参考に評価を行っています。
TNFD推奨の環境影響分析ツール「ENCORE」 等を用いて自然への依存と影響の内容を明らかにすることに加え、自社の製造拠点周辺の自然環境の把握にも努めています。
※Natural Capital Finance Alliance(NCFA)が、自然資本保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)と共同で開発した自然関連リスク分析ツール

LEAPアプローチの概要と現在の取組み状況

ビオトープでの生態系保全の取組み

当社グループの事業所・工場では、地域社会や地域環境とのつながりの中で事業活動を行っています。特に湧水や原生林、地域固有の動植物など豊かな自然環境に囲まれた当社福島矢吹工場および武生工場、当社グループ会社の東海紙器株式会社岡崎工場では、敷地内にビオトープを造成しています。
ビオトープでは、地域の皆さまと連携しながら地域固有の生態系を大切に守り育てており、当社では、周辺環境の生態系の推移を調査するため、定期的に生物のモニタリング調査を行っています。
また、福島矢吹工場では、これらの取組みや工場造成前からある雑木林を「百年の杜」として保存していることなどが評価され、2022年度の「緑化優良工場等表彰制度(通称:全国みどりの工場大賞)」において「日本緑化センター会長賞」を受賞しました。

レンゴービオトーブ

梅花藻(バイカモ)とトミヨが生息

  • 武生工場のビオトープには、きれいな水にしか生息できない梅花藻(バイカモ)とトミヨがすんでいます。
    梅花藻は、年中水温14℃前後の川の底に群生し、浅くて清澄な流水中に生える多年生沈水植物で、きれいな水環境の指標とされています。初夏から晩夏にかけて水面に梅花に似た白い花を咲かせます。
    また、子孫を残すために梅花藻で巣作りしているのが、氷河期の生き残りといわれているトミヨです。トミヨは、全長5~6cmほどの小さな魚で、梅花藻と同様に清流でしか生きられません。福井県を含めいくつかの地域で、環境省のレッドリスト「絶滅危惧Ⅰ類」に指定されている貴重な魚です。

  • 武生工場ビオトーブ 梅花藻

ホタル飛翔プロジェクト

福島矢吹工場と武生工場のビオトープでは、ホタルの定着を目指した取組みを行っています。
福島矢吹工場では、2015年に初めてビオトープ内でホタルの飛翔を確認し、その後も取組みを継続しています。また、武生工場では、造成当時よりゲンジボタルの放流を実施しています。ヘイケボタルの放流は行っていませんが、自然に定着したと考えられるヘイケボタルの幼虫が2019年から確認され、翌年からは毎年飛翔を確認しています。
ビオトープの水路や池にはホタルの主食であるカワニナも生息しており、ホタルの生育に適した環境となっています。これからも地域の多様な自然環境の保護に貢献します。

ホタル飛翔プロジェクト