パッケージプロバイターとしての使命を果たす

    • 視点
      代表取締役会長兼社長 大坪 清
      代表取締役会長兼社長 大坪 清
    • パッケージプロバイダーとしての使命を果たす

      「経済界」(2019年3月号)視点 第32回より

      新年を迎え希望を胸に抱負も新たにされていることと思う。今年は平成から新たな時代に変わる節目の年であると同時に、G20首脳会議、ラグビーワールドカップと世界的なイベントが相次ぎ、わが国が国際的にも注目され、その真価が問われる極めて重要な年でもある。その成否は来年の東京オリンピック・パラリンピック、さらにその先の大阪・関西万博、そして、2030年のSDGsの達成にも影響する。
      当社グループは、パッケージングの総合メーカーとして、あらゆる産業の全ての包装ニーズに応えること、すなわち、ゼネラル・パッケージング・インダストリー(GPI)を標榜し事業を行っているが、ユーザーサイドから見ると、サプライヤーと呼ばれることが多い。最近、欧米の経営者と話しをしていて興味深いことを聞いた。このサプライヤーという言葉の意味は、単に足りないものを供給するといったニュアンスだという。一方、プロバイダーという言葉には、必要な物を予測して提供するという意味が含まれているそうだ。
      プロバイダーは、ICTの世界では日常的に使われているが、主には、インターネットの接続サービスを提供する業者を思い浮かべる方も多いと思う。
      当社は、“Less is more.”をキーワードに掲げ、より少ない資源で大きな価値を生むパッケージ開発を推進している。喫緊の社会的課題として人手不足が深刻になる中、ワンアクションで開封でき、すぐに陳列可能な段ボール箱や、簡単に売場がつくれる紙製什器、中身の大きさに応じて高さの異なる段ボール箱を自動で組み立てることができる包装システムなど、店舗販売と通販の両面で流通現場の作業効率化に貢献する製品により、これまでにない需要を開拓してきたと自負している。
      また、さらに大きな社会的課題である少子高齢化やSDGsを見据え、イノベーションを生み出す創造性の源である働く者一人ひとりの価値を尊重し、人財という考え方のもと、多様な人材がその能力を最大限発揮できる環境づくりにも積極的に取り組んできた。その時々の社会における課題を見極め、企業として自ら何をなすべきかを考え、パッケージづくりをはじめとして、事業活動の全てにおいて、真摯に取り組んできたつもりだ。
      これらは、図らずも、当社グループがすでにサプライヤーという範疇にとどまらず、プロバイダーとして事業活動を行っている証左ともいえるだろう。
      今年4月に創業110周年を迎える。当社グループにとっても大きな節目の年だ。これからも、単に製品をつくり供給するだけのサプライヤーではなく、自ら新たな需要、新たな市場を創出するクリエイティブなパッケージプロバイダーとしての使命を果たしていくつもりだ。
      世界一のゼネラル・パッケージング・インダストリーへの挑戦に終りはない。物流と暮らしを支え、より良い社会、持続可能な社会の実現のために、今年もたゆみない努力を続けていくことを心に誓っている。