どこまでも、
前を向き続ける研究者へ

岡 裕章
中央研究所
生産技術研究部
研究第一課
2018年入社

Interview Movie

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段ボールの開発で世の中に貢献

就職活動をしていた頃から、自らの考えに基づき手を動かせる研究開発の仕事に携わりたいと考えていました。そうした中で、包装を通じて世の中に広く関わることのできるレンゴーの事業に魅力を感じたことが、入社を決めた理由です。
現在は、生産技術研究部で段ボールにおける生産技術の研究開発を行っています。段ボールは主に2つの工程から製造されています。一つは原紙を3層のシート状に形成する「貼合」で、もう一つは先ほどのシートに印刷をかけて段ボールケースへと加工する「製函」です。私は、この工程における新しい製造技術や生産性の向上、さらには環境負荷の削減などを研究しています。
また、段ボールは原紙同士を接着剤で貼り付けながら形成されますが、接着状態に不備があると強度が十分に発揮されません。この接着剤の品質管理や、接着剤の改良による段ボールの品質改善についても、重要な担当業務として取り組んでいます。

研究結果をあらゆる角度から検証

レンゴーは、包装に関わるさまざまな事業を展開しています。中でも段ボールは主要な製品の一つであるとともに、世の中にとって無くてはならない存在です。そんな製品の生産技術の研究に携われること自体に、大きなやりがいを感じています。一方、研究所で得られた結果を実際の段ボール工場へ反映していく過程には多くの課題が生じるものです。その解決策を探りながら、どう乗り越えていくのかを考え続けるところに、難しさを感じています。私の研究は、段ボール工場の製品生産にダイレクトに影響するため、工場で生産する際に大きな問題が起こらないよう細心の注意を払わなければなりません。ですから、生産を止めてしまうことがないよう、研究所で得られた結果は都合よく解釈せず、本当に工場でも通用するのか慎重に検討を重ねるよう心掛けています。

周りの人の支えに感謝を

以前、段ボール工場で接着剤のテストを実施した際、トラブルが起きて工場の方々に多大な迷惑を掛けた上に、予想していたデータさえも取得できなかったことがありました。そのとき、工場の製造部長からもらった「研究なんて簡単に思い通りの結果にはならないし、失敗したときは次の方法をよく考えて改善し続けることが大事だ」という言葉が今でも心に残っています。また、負担をかけてしまったにもかかわらず、その後も工場の方々に協力していただけたことには本当に励まされましたし、嬉しかったです。一度の結果に一喜一憂せず頑張ろうと前を向くことができたのは、こうした周りの方々のおかげだと改めて実感しました。
私たちの研究は、周りの方々の支えから成り立っています。その考えを胸に、今後も他部署や他事業所、協力会社様など、さまざまな方々と協力しながら、段ボールの新しい未来に貢献していければと思います。

Senior’s Message
上司からのメッセージ

中央研究所 生産技術研究部 寺田 幹雄

他分野への挑戦で、さらなるイノベーションへの貢献を

現在、岡さんには貼合接着剤のコストダウンを目的とした研究テーマに、主担当者として取り組んでもらっています。ポイントを捉えた実験を行うだけでなく、段ボール工場の実機テストにおいては工場の方々とうまくコミュニケーションを取りながら連携できたことで、大きな成果を出してくれました。今後は、他分野への知識や経験も積み重ねながら、より広い視野を持ってイノベーションに貢献してもらえることを期待しています。