わずかな熱が
工場の未来を変える

A.A
中央研究所
ペーパーボードパッケージング研究開発部
研究開発第一課
2023年入社

Interview Movie

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「わずか数%」の難関を越える

私が主に行っている研究テーマは、段ボール製造の接着工程における省熱化です。段ボールを製造するには、「ライナ」と「中しん」と呼ばれる板紙を接着剤で貼り合わせる必要があります。この工程は、高速での連続生産であるため、接着剤を素早く接着・乾燥させるために高温であることが条件になりますが、今よりも低温な条件で接着することができるように、より良い材料や新しい接着剤の研究を進めています。温度を下げるといえば単純に聞こえますが、貼合工程では、接着剤の原料となるでんぷんの物性、熱源や紙の温度、熱源の長さ、運転速度、工場ごとの機械構成の違いなどいくつものパラメーターが複雑に絡み合います。それをさらに、研究所で得られた机上のデータから、工場にある実機で再現できるよう何度も試験や調整を繰り返すステップを踏まなければならず、熱源の設定温度をわずか数%低くするだけでも想像以上の苦労を伴います。それでも、研究開発第一課のメンバーと共に、試行錯誤を重ねながら、高い目標に向けて日々取り組み続けています。

新たな発想は
人とのコミュニケーションから

研究開発には納期があり、さらに段ボールの生産を行っている工場の設備を使用して試験を行うため、その結果が良くなければ工場の操業にも影響します。そのため、定期的なミーティングを通じた目標の再確認と軌道修正が欠かせません。私は、1日の業務の中で、同僚や先輩に「今、何に取り組んでいるのか」を5回以上尋ねることを目標にしています。この取組みは、研究所の他部署のテーマを理解したいという考えから始めましたが、工場に足を運ぶときも同様に現場の方とコミュニケーションをとることを大切にしています。研究所では、他分野の方からアイデアをもらえることもあれば、自分が誰かの助けになれることもあります。また工場でも、接着剤や製造機械に日々触れているオペレーターから、温度変化や異音などの情報を聞き出すことで、問題解決の糸口になりうる情報を得ることにつながることがあるためです。

机上の研究と現場を一致させていく

研究所に配属されてからずっと言われ続けているのが、「現場を大事にしなさい」という言葉です。それが実感を伴う教訓になったのは、ある実機試験で、どれだけ原因を追求しても机上のような反応が起きなかった経験をしたときでした。納期が迫り、焦りを感じていましたが、工場に直接出向いて試験を行うと、スムーズに結果までたどり着くことができました。この経験を経て、机上の研究段階から常に現場をイメージする癖がつき、現場との信頼関係も強くなっていると思います。

Skill
磨かれるスキル

● 複数の素材の分析結果を考慮して問題を解決する能力

● 他部署や工場とのアイデアや情報を共有するコミュニケーション力

● 机上の研究を現実の実機に即したものにする実践力