レンゴーの機械は
観察と想像から生まれる

R.F: 技術開発本部
技術開発第一部
技術開発課
2023年入社

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困りごとを解決する技術者

技術開発第一部は、機械そのものの開発を担当する部署です。同本部第二部では制御ソフトを、第三部はボイラー設備をはじめとした工場のユーティリティ設備について、それぞれが担当分野を持って開発にあたっています。私が担当しているのは、工場で使用される「パレット供給装置」です。これまでは積まれた段ボールの山を、お客さまの要望に合わせて人手でパレットへ積み替え作業を行っていました。クレーン式の機構を持つパレット供給装置を導入することで、最初からそのパレットに段ボールシートを積み上げることが可能となり、その結果、工場の省人化や高速化を実現することができました。この仕事は、まず自社の段ボール工場へ出向き、「現状の課題」をヒアリングするところから始まります。その課題を、自社開発機械で解決していくために、機械設備の構造はもちろん、工場のスペースも考慮して設計を行います。こうして完成した図面をもとに、パートナー企業である機械メーカーに見積りや部品の発注を行います。そして、開発機械が完成すると、工場への据付工事の立ち会いから、実稼働まで微調整を行いながら安定操業へと導くことが、技術開発本部の役割です。

設計段階から微調整をイメージする

設計・発注・組立・試運転・微調整までを一貫して担っていますが、特に調整のフェーズで大切にしていることは「イメージをしてから調整作業にあたること」です。設計された装置は、自社工場の要望を元に制作されたオーダーメードのものがほとんどであるため、現場のオペレーターでは調整が難しいケースが少なくありません。そこで、機械の隅々まで確認して部品の最終調整を行っていくのですが、あらかじめ作業工程をイメージしておけば、安全な状態での作業が確保され、なおかつ素早く作業を進めることができます。「これはどう調整すべきか」と深く考えを巡らせながら、図面の制作、問い合わせに対する回答、注文書の作成など、頭の中を切り替えなければならないのはとても苦労しますが、若手のうちからこうした仕事に携わらせてもらえることは、自身の成長につながるとともに、大きなやりがいとなっています。

観察から生まれる未来

入社1年目の冬、先輩が開発した新しい機械装置の立ち上げで現場に同行した際、私は初めて見る機械装置を前にして何をすべきか分からず、ただ立ちすくんでいました。それを見た先輩から「目で見て何か違和感・異変を感じたら伝えてほしい」と言われた言葉が今でも心に刻まれています。その言葉は、私にとって大切な成長のきっかけとなり、機械を「観察」することから、何がおかしいのか、どう改善できるのかと考えるようになり、仕事に対する「好奇心」が芽生えました。好奇心を持ち続けながら、いずれは生産効率を大幅にアップできるような機械設備の開発をしたいと考えています。