ニュースリリース / 2013年

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  • 2013年5月21日

    全ての避難所に段ボール製簡易ベッドを!
    シンポジウムが開催されました

    東日本大震災では長引く避難所生活でエコノミークラス症候群などの健康被害が問題化しました。最悪の場合死亡に繋がる危険性も指摘される中、その解決策として段ボール製簡易ベッドが注目されており、その啓蒙と普及を目的としたシンポジウムが5月18日関西大学ほかで開催されました。
    当日は、吹田市地域防災総合訓練として実施された避難所設営訓練では、模擬避難所に段ボール製簡易ベッドを並べ、使い心地や組み立てを参加者に実際に体験してもらいました。
    また、シンポジウムでは、吹田市井上哲也市長、関西大学楠見晴重学長のご挨拶に続き、段ボール製簡易ベッドの有効性について、現場の医師や大学教授による講演やパネルディスカッションで活発な議論が交わされました。
    災害時の避難所に簡易ベッドを設置することはグローバルスタンダードとなっており、わが国のように長期にわたり雑魚寝状態が続くことを許容していません。
    当社では段ボール製簡易ベッドの普及ならびに啓蒙を、段ボールだからこそできる社会貢献の一環ととらえ、段ボールの持つ温かみと優しさが、災害時、避難を余儀なくされる皆さまの健康と安全・安心に少しでもお役にたてるよう、今後とも同ベッドの推進に協力してまいります。

    シンポジウム概要

    名称

    ストップ ザ 雑魚寝!全ての避難者に簡易ベッドの導入を

    日時 5月18日(土)9:30~16:10
    場所 関西大学千里山キャンパス、ならびに
    佐賀大学、新潟大学、岩手県大槌町仮設住宅検診会場
    プログラム

    ●吹田市地域防災総合訓練

      模擬避難所設営と段ボールベッド組立訓練ほか
    ●講演
    1. 避難所の静脈血栓症(エコノミークラス症候群)と簡易ベッドの必要性:
    新潟県中越地震~東日本大震災およびイタリア北部地震における検討
    ○新潟大学大学院呼吸循環外科講師 榛沢 和彦氏
    2. 二次健康被害を防ぐ避難所の提言、石巻でのDVT調査と簡易ベッド健康調査
    ○石巻赤十字病院呼吸器外科健診部長 植田 信策氏
    3. 東日本大震災の現場、松原苑のその日
    ○陸前高田市老人福祉施設松原苑 介護次長 尾崎 洋一氏
    4. 福祉避難所での簡易ベッド使用経験から
    ○理学療法士 横瀬 英理子氏
    5. 被災者支援と避難生活
    ○関西大学社会安全学部准教授 菅 磨志保氏
    6. 災害時における簡易ベッドの供給スキームについて
    ○Jパックス株式会社代表取締役 水谷 嘉浩氏
    ●パネルディスカッション
     

    基調講演  

    防災・減災から見た安全な避難所のあり方
    ○関西大学社会安全学部准教授 越山 健治氏
      アジェンダ 
    ①避難所における居住環境の標準化
     雑魚寝から簡易ベッドへの転換と災害後のフェーズに分けた望ましい避難所環境
    ②福祉避難所における介護環境の改善
     要介護者と支援者にとって望ましい介護環境
    ③災害後慢性期の仮設住宅における二次健康被害のレポート
      パネリスト
    <座長> 新潟大学大学院呼吸循環外科講師
    <座長> 石巻赤十字病院呼吸器外科健診部長
    吹田市議会議長
    関西大学社会安全学部准教授
    関西大学社会安全学部准教授
    大阪府災害対策課長
    陸前高田市老人福祉施設松原苑介護次長
    東日本大震災支援プロジェクトPCAT理学療法士
    Jパックス株式会社代表取締役
    佐賀大学文化教育学部教授
    佐賀大学大学院教授
    新潟大学復興科学研究所准教授
    盛岡市立病院診療部長兼神経内科長
    榛沢 和彦氏
    植田 信策氏
    竹内 忍一氏
    菅 磨志保氏
    越山 健治氏
    芳本 竜一氏
    尾崎 洋一氏
    横瀬 英理子氏
    水谷 嘉浩氏
    北川 慶子氏
    大串 浩一郎氏
    卜部 厚志氏
    佐々木 一裕氏
    主催 吹田市 関西大学 ストップザ雑魚寝!実行委員会
    共催

    佐賀大学 新潟大学災害復興科学研究所

    後援 大阪府 佐賀県 新潟県 日本赤十字社大阪府支部
    主な内容 災害時、車中泊だけでなく避難所生活での雑魚寝生活による肺塞栓症(エコノミークラス症候群)のリスクは高い、新潟県中越地震では4件の死亡事例あり
    下腿ヒラメ筋静脈の血栓が原因
     下肢血栓⇒肺血栓塞栓症⇒脳梗塞・心筋梗塞
     新潟中越地震では震災関連死1632人中33%が避難所生活に原因
     脳梗塞リスクも6倍に
    雑魚寝生活の問題点
     ①立ち上がりが億劫になり動かなくなることによる歩行機能低下と下肢血栓リスク
     ②不眠による血圧上昇
     ③床面の粉じん吸入による咳と呼吸機能低悪化リスク
     ④心身のストレス
    ベッド導入により改善できること
     咳の減少、不眠改善(床面振動からの解放)、腰痛改善、身体的精神的負担軽減
     生活不活発病の防止に有効
     ベッドの高さが35㎝あり立ち上がりやすさとともに床面からの粉じん対策にも有効
    実際ベッド使用により改善されたこと(アンケートより)
     ①体が楽になった
     ②立ち上がりやすくなった
     ③よく寝れるようになった
     ④気持ちが楽になった
     ⑤鼻水や咳が減った
     ⑥布団の湿気が減った
    防災計画、避難所運営マニュアルなどで簡易ベッド導入の標準化を

    シンポジウム風景

    シンポジウム風景


    シンポジウム風景

    シンポジウム風景


    シンポジウム風景

    シンポジウム風景


    シンポジウム風景

    シンポジウム風景


    シンポジウムチラシ


    pdf>>シンポジウムチラシのダウンロード




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